5月31日土曜日曇り、実は今日、建築業を48年間運営していた夫が、会社を整理することにしました。
夫は現在66歳、18歳から建築の仕事をしながら経営してきた。今日まで様々な紆余曲折はあったが、これまで200人以上の職人さんやその家族の生活を支えてきた。
65歳を過ぎてから、そろそろ会社から手を引こうか、整理しようかと随分考えてきたという。
息子も手伝うだけで継ぐつもりはない。それに段々と若い職人さんは辞めて行き、新しい人も入らず、今残っている職人さん達は殆どが50代60代70代で、夫は先頭切ってやって行くのが疲れてしまったようだ。
建築業界自体が其れこそ紆余曲折している。それに耐え難い思いをしながら経営してきたが、身体が動けなくなる前にやりたいことをしたいという気持ちが強くなってきたらしい。
実は会社を整理したいということを2週間前から相談されていて、最近帰りが早かったり、休みがあったりしたのは、そういうことからきていた。
私としても結婚して41年間夫の会社を支えてきたつもりだ。外国籍の職人さんもいたので、住む所を探して確保したりと色々な面から世話をしてきた。
職人さんを自宅で住ませていた時もあった。小さかった子供達は、「知らないおじさん達が何でお家に居るの?」と不思議がっていた。そういう事が何年もあった。
今思い出される記憶は本当に大変で、かつ我慢の日々だった。
それにより私は酷い自律神経失調症に悩まされ、ホルモンバランスが崩れ、38歳という若さで、更年期にかかってしまった。
医師は「自律神経失調症とその若さで更年期になったことで、更年期自体も酷くなると思います。」と宣言された。私は奈落に落とされた思いで這い上がることも出来なかった。
そんな酷い生活状況の中で、さらに追い討ちをかけるように鬱病まで発症した!もう生きていけない、、、その後は地獄の日々と化した。
子供達にとっては1番大事な幼少期であり、思春期だったのに!
子供達の人格形成を司る大事な時期だったのにも関わらず、、、本当に酷い母親で、酷い父親だった!
そういう生活が23年間続いた!
もう一生変わらないだろうと諦めていたところに、子供達のお陰で父犬のきゅうと出会って、私の生活は一変したのだ。
ドックセラピーって本当だった!更年期も鬱病も良くなっていった!本当にありがとう。きゅうちゃん!そして我が子よ!
そんな思いを私も子供達も背負っていたことと、長年夫の苦労も見ていたので、整理したいと言う話を聞いて直ぐに大賛成した。やっと私も子供達も肩の荷が降りる時がきたと思った。
ただ夫の1番の懸念はお金の問題だった。「これから給料は入らなくなるのに、本当にそれで大丈夫なのか?」と。
夫は昔から夫自身の家族と職人さんのことを第1に考えて私達のことは2の次だった。それが数年前から私に「苦労をかけた、これからはお前の為に生きて行く」と、「お金にも苦労をかけたから苦労させたくない」とも言ってくれていた。
そんな思いがあったので悩んでいたようだが、まず夫が楽に楽しく居てくれないと、私達も幸せになれないと伝えた。だから私達はすかさず首を大きく縦に振った!
私達の言葉で、やっと夫は決断したようだ!
それから数日後の今日が会社経営の最後として全ての仕事を終了する。
後は弁護士さんに任せながら、事務処理をして行く。終わるまで暫くは落ち着かないだろうが、、、
パパ、今まで本当にお疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。